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講演会・シンポジウム

第1 6回講演会 (生保9条の会との合同開催)

2019年10月26日(土)、東京都北区王子の「北とぴあ」で損保9条の会第16回講演会(共催:生保9条の会、協 賛:商社九条の会・東京)が開催されました。

第一部「平和のうた声と朗読」 での、「朗読の会・こだま」による、俳優米倉斉加年作「大人になれなかった弟たちに」の朗読、「国鉄東京合唱団」 による「今を生きる私たちに届けたい歌」の合唱は、参加者に、大きな感動を与えました。

第二部は立憲デモクラシーの会呼びかけ人の西谷修氏 (フランス哲学者・東京外語大名誉教授)による「戦争化する世界と非戦の思想」の講演が行われました。講演概要は次のとおり。

<戦争>の現在を考えつつ、日本の憲法9条の囲碁を再考する。

1.「戦争化」する世界、最近の変質

2.世界における<戦争>の変化、「冷戦」からテロとの戦争」へ

3.<戦争>の変質、「国民戦争」から「テロとの戦争」へ

4.平静とはどんな時代だったか?

5.<世界戦争>と憲法9条の意義

講演内容から一部を以下、紹介します。

近代、16世紀から西洋化の歴史は、侵略と支配の戦争が繰り返され、為政者は戦争を正当化させるために思想、教育、文化も動員し、世界戦争まで拡げた。しかし、それまでの戦争と大きく違うのは第二次世界大戦で壊滅兵器・核兵器を持つ時代を迎えてしまったこと、そして、それは人間復興で人を神から自由にした、Ⅰ can die もなくなったということである。一発、一瞬で人がいなくなる。放射線を浴びれば体の中から壊されていく。その核兵器は今、地球を30数回爆破できる量がある。『そんなものは使えない、抑止力だ』というが、誤作動の危険もある。戦争をさせない、二度と戦争をしないとした憲法9条をなんとしても変えてはいけない。

すべての人は、人権と平和、平等が保たれ、人種、国、殲滅を招く差別をなくし、分け隔てなく生きていることを大事にする秩序をベースとする社会へ。大きな惨禍から、平和への礎として二度と戦争はしないと宣言した日本国憲法を確実にまもりいかしていきましょう。

講演に対する質疑応答の後、「青い空は」(作詞小森香子→九条の会事務 局長小森陽一氏の母堂)を参加者全員で合唱し閉会しました。